梅毒

性感染症のイメージ写真

ここ数年で、東京都の梅毒患者数は急増しています。
2014年 梅毒届け出患者数は男性420人女性87人でしたが2017年には、男性1229人女性559人と、男性が約3倍、女性は6倍に増加しています。

梅毒に感染しますと、感染後1ヶ月ほどすると、梅毒トレポネーマ(梅毒の原因となる病原体)が侵入した部位に(亀頭、包皮、小陰唇、膣内、口腔内、肛門など)びらんや潰瘍を伴うしこりやできものが現れます。
ただし、この症状は数週間で消えてしまうので、梅毒のことを知らないと、「何かできたけど自然と治った。」と自己判断し医療機関を受診せずに過ごしてしまいます。
もちろん、梅毒は治っていませんので病気は進行していきますし、セックス(オーラルを含む)をすれば人に病気をうつすことになります。
そして、感染後3ヶ月ほどすると、全身に発疹が現れ始めますが、この症状も数週間~数ヶ月で消えてしまいます。
梅毒のことを知らなくても、さすがにこの段階では診療期間を受診していただきたいのですが、このまま放置すると、無症状のまま進行して数年~数十年後に心臓、血管、神経の異常が現れる恐れがあります。
また、妊婦さんが感染していると流産、死産、早産などの原因となるほか、産まれてくる赤ちゃんに先天性の障害を引き起こすことがあります。

治療は、抗生剤を4週間服薬するだけです。
ただし、パートナーも治療しなければ再感染しますし、梅毒は何回でも感染するということを知っておいてください。
梅毒が急増しているのは若い世代(性病に感染する機会の多い世代)において梅毒に関する知識が不足しているために、梅毒に感染しても症状に気づかないか、あるいは気づいても大したことはないと放置してしまうことが原因のひとつだと感じています。
積極的に若い世代に梅毒啓発をしていく必要があります。梅毒の検査および治療は当院で可能です。
また、梅毒に感染している人は、HIVに感染している可能性が梅毒に感染していない人と比べて高いのでHIV検査も必ず受けてください。

HIV/AIDS

1981年 米国でエイズ患者が初報告され、1983年 原因のウイルス(HIV)が証明されました。
1996年からは抗HIV療法(ART)が行われるようになり、エイズを発症せずに長期生存が可能となりました。
フレディ・マーキュリーは1991年、エイズのためカリニ肺炎を発症してこの世を去りました。
エイズの発症があと5年遅れていたならば抗HIV療法の恩恵にあずかり今も多くの人に感動を与えて続けていただろうと思われます。

「いきなりエイズ」という言葉を知っていますか。
HIVに感染していて、ある日突然具合が悪くなって医療機関を受診したら、いきなりエイズと診断された場合のことをいいます。
治療を行ってもエイズを発症する以前に治療を開始した場合に比べると治療成績は落ちます。
日本のHIV感染症は、今もMSM(men who have sex with men)を中心に増加しています。
HIV検査でHIV陽性であった場合は専門の医療機関を紹介いたします。

淋菌感染症 性器クラミジア

男性の場合、尿道に炎症を起こします。
淋菌性尿道炎の場合、症状として排尿時劇痛(かなりの激痛で痛みのため勢いよく排尿できないこともある)や尿道からの多量の膿の分泌が見られます。(下着が膿でべたべたになっていることが多い)
また、膿が目に入るとひどい結膜炎を起こしますので注意が必要です。(淋菌性結膜炎)

クラミジア性尿道炎の場合、淋菌性尿道炎ほどの排尿痛はみられず無症状のことすらあります。
また、尿道からの分泌物も透明で少量しか分泌されないことが多いです。

女性の場合、淋菌やクラミジアは尿道に炎症を起こすのではなく、子宮、骨盤腔内に炎症を起こします。
したがって症状も男性と異なり、おりものが多い、おりものが臭い、下腹痛といった症状が出てきます。
また、男性と比べると症状の出現が遅く気づかずに感染を広げてしまう可能性があります。

治療はいずれも抗生剤の投与で治ります。また、性器クラミジアであった場合、HIVや梅毒のリスクも高いため検査を受ける必要があります。この場合、保健所で無料で検査が受けられます。

尖圭コンジローマ

ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)感染症による疣贅で、男性では亀頭、包皮、陰囊、女性では大小陰唇、会陰、膣、子宮頸部、また、男女の肛囲、肛門内、尿道口などに好発します。
当院では、局所麻酔をして電気切除治療をしています。
ひつこく何度も再発することがありベセルナクリーム、ブレオマイシン軟膏を併用することもあります。

C型肝炎

C型肝炎ウイルスによる感染症で、慢性肝炎→肝硬変→肝臓癌と進行していきます。
刺青、注射器の回し打ちなどで感染しますが、性行為でも感染する場合があります。
有効な治療がなく多くの人が肝臓癌でなくなった時代もありましたが、今は薬を内服することで95%以上の人が治る時代になりました。
検査でC型肝炎ウイルスの感染が認められた場合は専門の医療機関を紹介いたします。

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