性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルス1型または2型(HSV-1 HSV-2)の感染によって、性器に浅い潰瘍性または水疱性病変を形成する疾患です。 日暮里泌尿器科内科では、性器ヘルペスの診療は保険診療で受けられます。
検査
HSVの分離培養法は、未承認検査であり費用と時間がかかります。塗抹標本をもちいて蛍光抗体法によるHSV抗原の証明は感度が悪い(見落としが多い)などの理由で検査は行っておりません。
診断
病歴および視診所見で診断します。
治療
HSVの増殖を抑制する抗ヘルペスウイルス薬を使用すると、治癒までの期間が明らかに短縮します。初感染初発の場合は症状が強く自然治癒に2~3週間かかりますが、抗ヘルペスウイルス薬を服用すると1~2週間で治ります。
再発の抑制
性器ヘルペスは、しばしば再発をくり返します。頻回(年6回以上)に再発を繰り返すことは強い精神的苦痛となります。精神的苦痛を取り除きQOL改善のためや、他人への感染を予防するため、抗ヘルペスウイルス薬の継続投与による抑制療法を行っっております。
注意点
- 抗ヘルペスウイルス薬の内服薬と抗ヘルペスウイルス薬含有軟膏の同時処方は健康保険で認められておりません。また、抗ヘルペスウイルス薬含有軟膏は病気を有意に短縮することはないと言われています。
- 性器ヘルペスの症状、所見がないときでも、性交渉により感染する可能性があります。
- 抗ヘルペスウイルス薬は増殖しているHSVの増殖抑制には有効であるが、HSVを排除することはできません。