頻尿
膀胱は尿を蓄え排尿する器官です。通常は、尿が200mlほど貯まると軽い尿意を感じます。そして、300~500mlの溜まると最大尿意に達してきます。1日の排尿回数が8回を超えてくると「頻尿」といえます。ただし、水分摂取量が多くて排尿回数が多い場合は「頻尿」ではなく「多尿」と言う症状です。
原因
排尿障害
何らかの原因(例えば前立腺肥大症)で尿がうまく出すことができませんと、「残尿」という症状が現れるようになります。膀胱に溜まった尿がすべて出せずに残ってしまうのです。残尿が多くなりますと、膀胱はすぐに満杯になってしまいますのでトイレが近くなってしまうのです。
蓄尿障害
何らかの原因により、膀胱が尿を正常量溜めれなくなった状態です。膀胱に尿が200ml溜まって初めて尿意を感じる方と100ml溜まって尿意を感じる方を比較しますと排尿回数が2倍も違ってきます。尿意を感じると我慢ができなくて尿を漏らしてしまうこともあります。(切迫性尿失禁)このようなタイプの頻尿は「過活動膀胱」と診断されています。
炎症など
膀胱炎や膀胱壁内尿管結石など原因が明らかなこともあります。
検査
尿検査 血液検査 膀胱・前立腺超音波検査 CT検査 残尿測定 排尿日誌など必要な検査を行い、原因を明らかにします。
治療
排尿障害が原因による場合は、投薬、手術などにより治療をします。蓄尿障害が原因となる場合は投薬により治療を行ないます。
注意点
- 排尿障害と蓄尿障害は合併することがあります。この場合は、両方の治療が必要となります。
- 水分摂取量が多いと排尿回数も多くなります。この症状は「多尿」といい、糖尿病や尿崩症などにより見られます。糖尿病に過活動膀胱を合併しますと、「頻尿」と「多尿」が同時に出現するため排尿回数が非常に多くなることがあります。