院長ブログ

2019.08.02

令和元年6月19日 JCHO 東京新宿メディカルセンター 医療従事者研修会

インターネットで簡単に情報を入手できる時代ですが、臨床医にとって大事なことは多くの情報を知っているだけでは不十分で、情報を経験というフィルターでろ過する必要があります。経験で裏打ちされて初めてその情報は使えるものとなります。

今回の研修会は、日常、眼科疾患を診療する機会のない医師にとっては、膨大な診療経験を持つ眼科エキスパートというフィルターでろ過された情報を得られるありがたい機会なのです。一つの情報を提供するために、どれだけ多くの情報がろ過されことでしょう。

涙道疾患についての講演は、まさにエキスパートならではの内容でした。涙道について考えた回数が5本の指で足りてしまう私に、涙道の奥の深さを教えてくれるに十分な内容でした。

また、緑内障についての講演もエキスパートならではの内容でした。

通常、緑内障といえば眼圧があがり、視野欠損が症状としてあらわれるという認識でしたが、実際は正常眼圧緑内障が多く、また、明らかな視野欠損はよほど進行しなければ現れないということでした。診断は、眼底所見によるところが多く、専門医でなければ判断は難しそうです。治療は、点眼薬が主体で病状にあわせて、作用機序の異なるものを組み合わせて使用し、副作用として、アレルギー性結膜炎や目縁の接触性皮膚炎に注意が必要とのことでした。手術についても説明がありましたが、どうも手術で根治するというわけにはいかないことが多いようです。

一番上に戻る
TEL:03-6458-3390 お問い合わせ